近年,医事関係訴訟の認容率は,低下しています.

わたしは,協力してくれないかと持ち込まれた案件のみを詳細に見ているので
全体の流れとか傾向は判らないのですが....

途中で,「流れがよろしくないので,なんとかならないか」と,持ち込まれる案件を
少ないながら見ていると...

弁護士の皆様は医学的知識を欠くため
意見を述べてくれる医師を頼りに訴訟を進めるのですが.
その医師には,法律学の知識がありません.
そして,その医師が,「これは倫理的に大変問題がある」という意見を述べたりします.

そうすると,弁護士のほうは「勝てるはずだ」という頭になって
進めていかれるのですが.....

果たしてそうでしょうか???

過失と結果の間に因果関係がないと,認められません.

医学の専門家には,そういうことがわからないので.

弁護士と医師が,なんでも言い合える関係を作り,少なくとも弁護士が医師に対して
遠慮せず質問できるようになってから,良く検討して,訴訟に踏み出すべきだと私は思っています.

形勢が悪くなってから相談されても
もともと,大変無理な運び方をなさっておられたりしているため
なかなか難しいです....